確率ひくい?
やるかどうかちょっと迷っていることがあるとします。
いや、かなり迷っていることがあるとします。
そんなとき、人はいろいろとそれについて調べ、データを集め、それらのデータを比較検討するものです。
そんなとき、よく引き合いに出されるのが、「確率」というやつです。
成功する確率は80%ときけば、じゃあやろうかと思っちゃいますし、20%ときけば、じゃあやめとこうかと、こういう具合に確率というのは我々の行動の目安としてとても役立ってくれているのです。
でも、いつもそう単純とは限りません。
散々調べたあげく、成功率も9割以上とわかっていても「うーん、どうしよっかな~。やっぱりやめとこう」とか思っちゃうこともありますし、逆に低い確率がはじき出されたとしても、「やっぱ俺やってみる」なんてこともあるもんだから困ったもんです。
つまり、結局は本人がどうしたいかなんですよね。
とまあ、確率というのはこのように我々の生活に少なからぬ影響力を持っているのです。
しかし、今日のお話はそういうことではありません。
もし、これからやろうとしていることが確率的に完全に0%ですよときいたらどう思われますか。
もちろん、それでもやらなきゃならない戦いがあるってこともあるでしょう。
じゃあさらに、確率がマイナスですよときいたらどうですか。
0%で既に「絶対に起こらない」ということになっているというのに、マイナスの確率なんて!
確率が2分の一のとき、ある現象は2つの同様にたしからしい事象のうちの一つということになります。
確率が0のとき、ある現象は事象として任意の個数の同様にたしからしい事象のうちの0個ということになります。
すなわち、絶対に起こらない現象であるということです。
確率がマイナス2分の1のとき、ある現象は2つの同様にたしからしい事象のうちの「マイナス1個」ということになります(?)
すなわち、2回の試行を行うと「1回起こらない」ということですよね。
じゃあ、ただの0%じゃないかと思っちゃいそうですが、そうではありません。
ここで重要なのは「1回起こらない」という事象が「起こっている」ということなんです。
まして、確率がマイナス1ということは
すなわち、「1回の試行を行うと1回起こらない」というすっごい状態になるということです。
これで、長年私を悩ませていた問題が解決することになりそうです。
つまり、ドーナツの穴はただのドーナツがない部分ではなく、ドーナツの穴として実在し、ドーナツを食べ終わった後もそこにあり続けるのかという疑問に「そのとおりである」という解答を与えてくれたのです。
時よ、止まらなくてもいいけど、お前は美しい。
【物理学】「量子の”開かずの間”をのぞき見る」 干渉計の中の光子をそっと覗き見ると,ある場所にやってくる「確率」がマイナス1になった。常識に反する現象が実際に観測された。 http://t.co/COc9WgQOWx 【別冊日経サイエンス186実在とは何か?】 #量子力学 #科学
— 日経サイエンス (@NikkeiScience) August 7, 2013
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