5億7000万画素の瞳
今回のタイトルを見て、「あれ?なんか似たようなタイトルの記事なかったっけ?」と思った方はご名答。
ありました→1億2000万ピクセルのオリジナリティ - masahusaの日記
いやほんとに最近物忘れがひどくて、今回のタイトルを入力してから「なんかどこかで聞いたことあるな~。なんだったかな~」とか悩んで、編集を一時中断してブックマークに入れてないか見てみたら、なんと自分が数日前に書いた記事にあるじゃありませんか!
「そうかそうか、つまり君はそういう奴だったんだな。」とエーミールのごとき冷淡さで先ほどまでの自分を見下し、と同時に今の自分を奮い立たせ、じゃあ、なんか気の利いたタイトルを書いてやろうじゃねえかコンニャロー!と気張ってみたところでなんのアイデアも出てこなかったので、そのままのタイトルになってしまったという次第です。
悲しい話だと思いませんか?
言い訳をするわけではありませんが(この出だしの後には必ず言い分けが続くものだか)、記事の内容はたいしたものではないにしても「今回はコレで行こう!」と思うものが見つかるのですが、じゃあタイトルはどんなのにしようかなという段階になって、「………」と、穏やかな木漏れ日に包まれるような沈黙が私を支配するのです。
言い訳にすらならなかったので、本題に移ります…
世界で最も高感度な、570メガピクセル(5億7000万画素)のデジタルカメラ「ダークエネルギーカメラ」が、深宇宙に向けた探索を開始した。画像はファーストライトの1枚、棒渦巻銀河「NGC 1365」(9月18日公開)。ろ座銀河団に属し、地球からの距離は約6000万光年。“宇宙の目”がカメラをのぞき返しているようだ。
ニュース - 科学&宇宙 - 初撮影、暗黒エネルギーカメラ始動 - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト(ナショジオ)より引用
アメリカのイリノイ州にあるエネルギー省フェルミ国立加速器研究所が作成した「ダークエネルギーカメラ」は上記の通りすさまじくハイスペック名カメラで、80億光年離れた宇宙をも撮影できます。
80億光年!光がガンガンにとばして80億年かかる距離ですからね。それはもうスゴイ距離です。こんな稚拙な表現しか出来ないくらいスゴイ距離です。
このカメラはその名が示すとおり「ダークエネルギー」を調査するために使用されます。
ダークエネルギーといえば厨二病のキーワードみたいに扱われがちですが、もちろんこのように正当な研究の対象でもあるわけです。
プロジェクトを担う「ダークエネルギーサーベイ(Dark Energy Survey)」の代表、ジョシュ・フリーマン(Josh Frieman)氏によれば、本来ならば宇宙のそれぞれの物質は重力で引き合っているので宇宙の膨張スピードは落ちていくはずであるのに、実際そのスピードは上がっており、その加速の源になっているのがダークエネルギーと呼ばれるものだとのことです。
ちなみに、wikiによると
ダークエネルギー(暗黒エネルギー、dark energy)とは、現代宇宙論および天文学において、宇宙全体に浸透し、宇宙の拡張を加速していると考えられる仮説上のエネルギーである。プランクの観測によって、宇宙の質量とエネルギーに占める割合は、原子等の通常の物質が4.9%、ダークマターが26.8%、ダークエネルギーが68.3%と算定されている[1]。
ということでなんと宇宙の7割近くがダークエネルギーだとのこと。
この研究が現実社会にどのように役立つのかは私にはわかりかねますが、「あるかもしれない」あるいは「あると仮定したい」エネルギーを証明するために莫大なコストをかけて80億光年向こうを覗き見ようなんて、F1レースにかける情熱みたいでカッコイイですよね~。
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