ライフサイクルマネジメントとアンディ・ウォーホル
いのちのごとし
この世にある製品が生を受け、そして早かれ遅かれ消えていく。
まるで人の一生のように。
そしてこれは製品や生き物の命に限らず、思想や感情、形のない現象においても同様である。
あるとき芽生えた感情は必然的に形を変え、やがて色褪せ消えていく。
時代を変えたような偉大な思想が、やがて時代遅れといわれ過去の遺物となっていく。
あらゆるものをなぎ倒した恐ろしい台風が、いずこともなく霧散していくように。
このようにあらゆるものは消滅あるいは死という宿命を背負って発生あるいは誕生するわけだが、これらには輪廻転生のごとくライフサイクルというものがあるのもまた真実である。
身近で典型的な例としては、服の流行り廃りなんかがわかり易い。
石田○一氏が取り入れたことでかつて一世を風靡したプロデューサー巻きが現在流行っているのなんかがその具体例。
ぷろでゅーさー巻きの図
アートシーンにおけるそれ
で、もちろんアートシーンもその例外ではなく、クリムトの話をよく聞くなあなんてことが周期的にあります。
なかでも、このアーティストのサイクルが来たら「おっもうそんな時期か」と冷やし中華のように当たり前に思ってしまうという対象がアンディ・ウォーホルです。
幼いころに見た彼の作品は図工の教科書で見る他の印象派の巨匠などとは一線を画する存在であり、意味がわからないながらも胸に突き刺さったものです。
また、テレビコマーシャルで「ぐんじょういろぉ」などとたどたどしく言っている彼の姿もインパクトありました(この人物があの作品の作者だと知ったのはずっと後のことでした)。
商品自体も懐かしい
TDKビデオテープCM アンディ・ウォーホル - YouTube
そんな彼ですが、私生活はなぞめいた部分が多く(芸能人ではなく、芸術家なんだから明かす必要もないとは思いますが)、様々なエピソードが彼の死後も語られています。詳しくはこちら↓
改めて見直したいアンディ・ウォーホルの作品たち - NAVER まとめ
彼の作品同様、もはや彼の生涯も作品(あるいはファクトリーで造られたからには製品と呼ぶべきでしょうか)とセットでライフサイクルに乗ってしまっているようです。
などと、もう再生することもないであろうビデオテープの背ラベルを眺めながら思うのでした。
個人的にはこの辺の偉人シリーズが結構好き
ゲーテ
彼の軽薄にも見える作品に対して様々なメッセージがこめられているという解説をよく読みますが、わたしには専門的なことはよくわかりません。
でも、彼の作品が「かっこいい」ことはわかります。
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