リズムの話をしよう
ここんところ夕立がきっちり降りますね。
過剰な豪雨で被害に遭われる地域も出ておりますが、被災した皆様には心よりお見舞い申し上げます。
昔は夏になるとちょうどいい夕立が毎日のように降ったもんです。
ざっと一気に降って、いくぶん涼しくなった空気のなかに再び飛び出していくときの開放感は、他ではなかなか得難いものでした。
しかし、変化は気温だけではありません。
ふとした拍子に、ある「リズム」が自分の周りを包み込んでいることに気づくのです。
建物の軒先から「タッタッタッタッ」
葉っぱの先から「ちょん・ちょん・ちょん・ちょん」
車のタイアが「シャーーーー」
それぞれが思い思いのリズムを刻みはじめます。
無秩序に始まったエゴのぶつけ合いのようなリズムの競演はいつの間にか調和をとりはじめるのです。
「タッタッタっちょん・タッタッタっちょん・タッタッタっちょん・タッタッタっちょん」
「タッタッタっちょん・タッタっシャーーー・タッタッタっちょん・タッタっシャーーー」
4小節分ほど調和を保った演奏はもろくも崩れ去り、またもとの混沌へと姿を変えていきます。
そしてまたいつか調和を取り戻すのでしょう。
正義のように。
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