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遠い太鼓?


ある著名な村上某という作家の方の旅行記に「遠い太鼓」というものがありました。

その方が今みたいに強烈にブレイクしていたわけでもなかった当時、ブ○クオフでその文庫本を見つけたのです。

既にそこそこ売れていた彼の著作は、その一冊が表紙をこちらに向けておかれており、タイトルが私の目にとまりました。

「遠い太鼓」。

その瞬間(この書き出しちょっとさむいかな)、私の視線はゆらゆらととらえどころなく宙をさまよい(いや宙をさまようなにかを追うように移動し、という感じがより近いだろうか)、夏祭りの太鼓のような、海の向こうで繰り広げられる戦争の喧騒のような、濃紺の浴衣に広がる鮮やかかな文様みたいな花火が打ち上げられるような、そんな音が私の耳の奥をむずむずとさせたのです。

そんなことを思い起こしながら、私は雨の音を聞いています。

とても激しい雨の音。

始まったばかりの夏を早速つぎの季節に押し流そうとするかのように降り注ぐ、そんな雨です。

太鼓の音が聞こえる。

遠い太鼓が。

雨のカーテンのはるかかなたから、夏をまだここに押しとどまらせようとする音が聞こえるのです。

急いで窓を開けた私の目に映ったのは、水のフィルターを通してますます美しく咲いた水中花のような花火でした。

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